馬場馬術

20m×40mもしくは20m×60mのアリーナで馬の演技の正確さと美しさを競います。
選手はなるべく小さな合図で馬に指示を与えます。
それに応えた馬の動きは、まるで馬が自ら踊っているよう。
リズムよく柔軟な動きは見る人の目を釘付けにします。

馬場馬術競技の主なルール

審判員のジャッジによる採点競技

馬場馬術競技は予め決められた運動課目をこなし、演技の正確性や馬の従順性などを0~10点で審判員が採点します。

複数の審判員が運動課目ごとに点数をつけ、演技全体の印象について採点した点数と合計します。
合計した点数を満点で割り、パーセンテージで「最終得点率」として算出。
最終得点率の高い人馬から順位が決定し、最も得点率が高い人馬が優勝となります。

一般的に最終得点率60%を獲得できれば、その課目で求められている運動はほぼできているといえます。

馬場馬術の競技場(アリーナ)

馬場馬術競技が行われる競技場(アリーナ)は20×40mまたは20×60mで広さが決まっています。
A,B,Cとアルファベットで地点名が定められており、どの地点でどんな運動をすべきかも競技レベルごとに予め決まっています。

競技当日にならないとコースの順番や難易度が分からない障害馬術や総合馬術とは違って、事前に本番を想定した練習ができるのは馬場馬術競技の特徴です。

馬場馬術のクラス(難易度)

馬場馬術競技では難易度別に課目がクラス分けされています。
クラスが上がれば上がるほど、人馬共に求められる運動の難易度も上がっていきます。
2022年時点でJEF(日本馬術連盟)課目としてAクラスからSクラスがあり、更に上のクラスとしてFEI(国際馬術連盟)課目があります。
Aクラスが難易度が低く、L、M、Sと難易度が上がっていきます。クラス内の数字が低いほど難易度も低くなっています。
なお、オリンピックの馬場馬術競技はFEI課目最高峰のグランプリおよびグランプリスペシャルにて実施されます。

学生馬術では全日本学生および関東学生の馬場馬術にてS1課目が採用されています。

Aクラス

A1課目(旧1課目)
A2課目(旧2課目)
A3課目(旧3課目ショート)
A4課目
A5課目

Lクラス

L1課目(旧3課目A)
L2課目

Mクラス

M1課目(旧4課目)
M2課目

Sクラス

S1課目(旧5課目)
S2課目

FEI課目

セントジョージ賞典
インターメディエイトⅠ
インターメディエイトⅡ
グランプリ
グランプリスペシャル

※新課目の導入および平成25年度全日本馬場馬術大会出場についてのガイドライン参照

自由演技

馬場馬術競技では予め決められた運動課目をこなす他に、自由演技とよばれる競技もあります。
一般的には通常の課目で順位が決定した後、決勝戦という意味合いで自由演技が実施されます。
自由演技では予め人馬が実施すべき技術的な運動は決まっていますが、その順番は自由に構成することができます。
また自由演技の最大の特徴として、演技中に曲を流し、その曲に合わせて演技をします。まさにフィギュアスケートと同じ。人馬一体となって踊るように運動をこなします。

学生馬術では全日本学生馬場馬術競技の決勝戦としてFEI 自由演技ヤングライダーが採用されています。